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時が解決してくれない怒りもある

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20の頃、食パンに醤油をかけて食べる赤貧生活の中、ある日、アパートに公共放送を名乗る集金人がやってきた。白黒テレビの受信料を払えと。
その金額は、貧乏生活のなかでは何日も暮らせる大金であった。
20才で公共放送など、まず見ない。見なくてもテレビがあるから払えという。生活苦の事情を説明して、年が明けると卒業して社会人になるので、それまで待ってほしいと頼んだが聞き入れず、3回目に来た時は「アパートにいられなくしてやる」とまで恫喝された。
アパートの大家さんに、その話をしたら、そんなことはしませんよと言ってもらって安心したが、いまでも、退職後にその仕事に就いたのであろうと想像できた集金人の顔をはっきりと思い出すことができる。いままで数十年、集金人が来るたびに、繰り返し繰り返し、そのことの説明をして謝罪を求めたがムダであった。数十年、そのことに対する怒りの強さが弱まることも忘れたことも無い。

就職後、放送局に電話をしたら、担当部署につながれた。受信料を払う前に脅迫めいた体験を説明して、それに対する謝罪を求めた。
窓口の人間も声の印象から退職後に、その職を任された人間のように思える老人であった。
「すまなかったな、だけど義務だから払え」という。横柄で、怒りの炎に油を注ぐような対応であった。なぜ、次から次と印象の悪い人間が出て来るのかと不審に思い、後で、この公共放送を調べると、身分を保証された上、高給で有名なのだった。また、社員がたびたび不祥事を起こすことでも知られていた。
絶対的に優位な立場を手に入れた人間やその集団の行き着く先は決まっている。傲慢であり、腐敗し、弱い者に容赦がない。


浜田省吾 - 傷だらけの欲望
デビュー後数年間は、事務所からの方針により自らが目指す方向性を屈折させられ逡巡していた。その為、初期の頃は自分の生き方そのものへの懐疑を投げかけた楽曲が多く存在する。一般的に認知されているバラード楽曲の他にも父親の被爆体験から、日本や戦争を歌った楽曲も数多く存在し、いわゆるビッグネームの中では最もプロテスト色の強いアーティストである。




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by ksway | 2013-03-11 11:41 | あきれるものごと