しがらみのない生活
旅行などの予定も絶え、冬を待つばかり。中旬には珍しく大雪になり、積もったけれども、すぐに消えてしまい、しばらくは好天で穏やかな日々が続いていた。
今週は本格的な雪になりそうなので、雪の無い道でのウオーキングはおしまいになるかもしれない。
除雪作業に明け暮れる日々が始まれば、それはそれで運動不足の解消になるので苦にならない。
先日、ウオーキング中に何度か、すれ違っていた、自分と同年代ぐらいの方と話す機会があった。
いつも自分が途中で休憩するところに座っておられたので「ときどき会いますね」と話しかけたのだった。
自分がジョギングを始めたのが30代で、40代後半にはウオーキングに変えたが、すれ違う方と挨拶程度の事はあったが話しかけた経験はなかった。
聞けば、まだ退職前に奥さんが重病を患い、長くない事を知り、早期退職して寄り添い、最後を看取ったのだという。今は家に独り住まいだとか。ご夫婦で旅行するような機会も無く、心残りな様子が伝わり、言葉が出なかった。
もう、自分もそういう年齢なのだと改めて思った。体に、いつ何が起きて来ても不思議ではない。
ただ、運命のままを受け入れ、生きるしか無い。
こんな自分に最後まで付き合ってくれる、マイペースで時に、強力にわがままな奥さんを、最後まで機嫌良く暮らせるように、100歩も200歩も譲って喜ばせておかねばならないと思う。
その方に、さりげなく趣味や興味のある物事を聞いてみたが自分と共通するものはないような印象であった。パソコンもゲームをする程度とのこと。
釣りやカメラその他、少しでも興味の共通点があれば先々、交流が芽生えたかも知れないがその可能性はないように思えた。
自分は基本的に、男というのは群れを好まず、孤独なものだと思っている。
両親が他界してしまった後には日々、特別に何かを気にかけて暮らすという、所謂ストレスを感じながら生きるということがなくなった。
両親が存命のころは夜中でも、何かあって(健康上の事)電話がかかってくるのではないかと毎日、気にかけて暮らしていた。怯えていたと言っても良い。
親をいつかは失うかも知れないという恐れは大きなストレスになる。
自分は仕事を離れ、娘達も家を出てそれぞれの生き場所を得ている。嫌な事は避け、嫌でない事をしていれば生きていられる状況にある。
それが仕事がらみであろうがなかろうが、望みもしない集団に属して自分を押し殺して生きる事をしなくてもいい。仕事の心配も、お金の事も、人間関係も自分の思い通りにしていればいい。
親を失ってから、人生で初めての開放感を味わいながら生きている。
この季節になると思い出して聞いてしまう歌
中山丈二 秋冬
1980年6月、中山丈二が愛用のギターと1本のデモ・テープを残し、36歳の若さで逝去した。そのデモ・テープに入っていた曲が「秋冬」である
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by ksway | 2014-12-01 10:51 | 世の中のこと