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ダイヤモンドプリンセスの客の認識の甘さ

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客船の至れり尽くせりの旅は横浜港に到着した時点で終わっている。


あとはウイルスという見えない敵の攻撃にさらされて、自ら戦う立場に陥っていることを自覚しなければならない。


食事も満足でない、ベッドメークもなし、タオルも持って来ないと不平を言っている客がいるのに驚いた。いつまで「お客さま」のつもりなのか。


限られた空間で、使えるものを精一杯使って、見えぬ敵と戦うしかない非常事態なのに。

いまだに贅沢な旅の名残を引きずっている。もう「お客様」ではない。

サバイバルの場に立たされていることを自覚しなければならない。


14日間の隔離が決まった時点で、大災害に見舞われた人たちと同じ立場になってしまったことに気付けないでいる。

災害で被災した人が避難所で、満足な料理を食わせろとか、タオルを持って来ないと不平を言うのを聞いたことがない。


地震や水害などなら、知る限り、与えられた支援に感謝しながら不自由な避難生活に耐えている人々の姿を思い出す。

硬い床に寝なければならないし、トイレも入浴も満足なレベルにないことも普通にある。


この船には、少なくとも暖かい環境で寝心地の良さそうなベッドまである。

不満をいう人間の情報はあるけれども、国や医療関係者に対する感謝は伝わって来ない。

多分、これには相当な国費が支出されると思われるのに。


人間は住まいを離れれば離れるほど、危険な状況に身をさらすことを理解しなければならない。

平和な時代が長く続き、生きていれば遭遇するであろう様々な事件、事故、災難への危機感がまったく感じられない。



あきれて、今日もこの船の状況を観ているけれども。




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by ksway | 2020-02-07 21:09 | あきれるものごと