優しかった祖母の墓参り

今日は祖母の墓参りに出かけた。
今まで生きてきて誰に優しくされたかと考えると母方の祖母しか思い浮かばない。
早くに伴侶を亡くし、苦労の人生だったと聞いていた。
工場勤めの長男家族の家に同居していて、自分が子供の頃、時々家に来て過ごしていた。
長男の上に姉がおり、自分の母親は末っ子でした。
理由や期間は覚えていないけれど、いる間、優しく接してくれた。
自分は6人兄弟なので、親と自分だけという組み合わせで何かしたという経験がなかったので、祖母と話ができたりすることが子供心にとても楽しく、嬉しかった。
高齢になって体調がすぐれないと聞かされ、何度か列車に乗って見舞いに行ったことがある。
祖母は自分にとって特別な存在であった。
行くと、いつも、よく来てくれたね、ジュースを買ってあげないとねと優しく言ってくれた。
祖母の長男の家は経済的に恵まれているとはいえず、狭い部屋を与えられての暮らしぶりは寂しそうだった。
多分、自分で使えるお金は持っていなかっただろう。
でも、ジュースを飲ませてあげたいという気持ち、その優しさが何よりも嬉しかった。
何か買ってくれたからではなく、買えないけれども買ってあげたいという、その思いが切なく、悲しく忘れられない。
自分が社会人になっていたなら、お金をあげて喜ばせてあげられたのにと残念に思う。
車で長時間の運転、あと何回墓参りができるかわからないが祖母の墓参りだけは欠かすことはできない。
by ksway | 2025-08-15 14:26 | 心に浮かぶものごと

